2011年7月28日の続きである。よく知られているように、捕えた蛍をこの花に入れたところから付いた名前。夏の季語だが、傍題に、釣鐘草、提灯花、風鈴草 がある。
宵月を蛍袋の花で指す 中村草田男
蛍袋に指入れて人悼みけり 能村登四郎
ほたるぶくろ重たき光ひとつづつ 山田みづえ
山中のほたるぶくろに隠れんか 小澤 實
野のみちのほたるぶくろに蛍火のともると思う長き夕映え
武川忠一
生きの緒のわが大切にふれてきて蛍ぶくろの夢やむらさき
清田由井子
雨のち晴れ、蛍袋のほの明り言葉を包みのびあがりをり
松坂 弘