天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

黄葉の里山―新林公園

藤沢新林公園にて

 藤沢の新林公園の黄葉を見に行った。ここも今が見ごろだった。旧小池邸という古民家は、解説によると新編風土記に出ており、江戸時代には名主をつとめた旧家であった。もとは柄沢にあったもので、昭和58年にこの地へ移築した、建物は天保12年(1841年)に棟上げされたもので、天保12年の棟札が残っているという。
 人の立ち入りが出来ない川名大池の周辺には黄葉は少なく、池にはカワセミ他の鳥もきていなかった。なんとも素っ気ない。


     藁屋根の古民家に降る枯葉かな
     古民家の縁に座れば笹子鳴く
     黒犬が老をひつぱる里もみぢ
     古民家や里山もみぢかがやける
     照り翳る里山もみぢ雲がゆく
     主婦たちが幼児あそばす里もみぢ
     里山のもみぢが囲む滑り台

     
  ボランティア募集のちらし見て去りぬもみぢ散り敷く
  古民家の庭


  板塀の穴からのぞく溜池は枯葉浮くのみ鳥影を見ず
  足腰を鍛へむと来し里山はもみぢの見頃愛でて帰りぬ
  里山のもみぢの木々をたどりゆく残り少なき今年の日数