天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

年始の鶴ケ丘八幡宮

連鶴(鶴ケ丘八幡宮にて)

仕事始めの4日に鎌倉鶴ケ丘八幡宮に出かけた。大変な人出だろうな、と判っているのにである。過去に正月四日に出向いたことはなかった。横須賀線の電車は鎌倉でどっと乗客が降り、八幡宮に向かう若宮大路から八幡宮の賽銭箱まで参拝の人たちの列が続いていた。この光景を見ただけで参拝はあきらめた。牡丹園が開園していたので、そちらに入って混雑を避けた。斎館側入り口には、「湖石の庭」と題する一隅があり、中国江蘇省の太湖からもたらされた石灰岩の名石の石組みが牡丹と共に展開している。中国では、「牡丹には太湖石」が基本という。昭和59年に当時の中国駐日大使から寄贈されたもの。現在、太湖石は中国では天然記念物として保護されており、国外への持ち出しは禁止されているという。
傍の源氏池には、多くのユリカモメが集まって餌をねだって騒いでいた。
なお、俳句では牡丹は夏の季語なので要注意。


     参拝の列に並ぶも四日かな
     参拝の列は四日も途切れざり
     天衣とふ白き牡丹の年始め
     寝不足のおもむき朝の寒ぼたん


  正月の八幡宮に参拝の人で込み合ふ若宮大路
  八幡の混雑避けて牡丹園「連鶴」「天衣」の白にやすまる
  さはがしきカモメの群を避けて佇つ池のほとりの一羽アオサギ