天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

俣三郎は芝刈りロボット

  去る5月27日の「自動車ロボット」のところで、俣野別邸庭園の俣三郎というロボットについて、遠隔無線操縦なのか自走なのか、いずれ事務所に聞いてみよう、と書いた。その機会がやってきた。晴天の日曜日に件の庭園に散歩に行ったら、都合よく事務員の女性が家のまわりを掃除しておられた。それで聞いてみた。なんと芝刈り用のロボットであり、芝生の下にロボットを導く線路が張り巡らせてあるとのこと。日曜日は運転は休みで、週日に随時走らせて芝を刈っているという。それで一日おいて火曜日に庭園に行ってみた。まことに都合よく俣三郎が芝生の上を動いていた。ただ芝生を刈ってはいなかった。障害物に行き当たると向きを変えて別の方角へ進むのだが、なんとも不規則。どのようにして車庫にたどり着くのか、この日は見届けられなかった。
 庭園のそこここに紫陽花が勢いよく咲き始めていた。こんなに元気で美しい紫陽花は、私にとって近年稀である。

     紫陽花のみずみずしさや目をみはる
     ドクダミやみやこわすれを押しやるか
     昨日の雨のなごりか燕子花
     断捨離は手付かずのまま梅雨に入る

  うぐひすのこゑけたたまし梢から俣三郎のお家見下ろす
  芝刈りのロボットといふ俣三郎芝生の下の線路に沿へる
  目の前に障害物のあるときはともかく向きを変へて進みぬ
  紫陽花のみずみずしきに眠気去り新型コロナ・ウィルスを忘る

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俣三郎、紫陽花、みやこわすれとドクダミ  (俣野別邸庭園にて)