天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

忍(しのぶ)草(ぐさ)

 シノブ、ノキシノブ、ワスレグサの異名。「忍ぶ」の語義から、恋慕の原因をも指す。

 

     尼達は此名をしらじ忍ぶ艸       才麿

     御廟年経て忍は何をしのぶ草      芭蕉

     しのぶ艸庇にうへよふわの関      一茶

     しのぶ草摘みぬ案内の蘆花夫人    瀧春一

 

  思ひきや今日のわかなもしらずして忍の草をつまむものとは

                        和泉式部

 

忍草