2005-09-15 ぎんなん みどりなす風がささやく円覚寺惚けたる母にやさしくあれと[評] とかく惚けたる者には、いらいらさせられて心落ちつかないものである。円覚寺の緑なす風に吹かれていると、惚けたる母を大事にやさしくしなさいという思いがわいてきて、自分に言いきかせているような心情がでていてよい。 藤岡武雄 素手に拾ふ銀杏臭きをみなかな 片蔭に外人ふたり幕の内 献木の陰のベンチの三尺寝 雲ゆきて西日かげらふ茶室かな