天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

大桟橋

飛鳥Ⅱ号

 JR桜木町駅から赤レンガ倉庫、大桟橋、山下公園、港が見える丘公園、外人墓地、元町商店街を通り、JR石川町駅に出るのがわが定番の逍遥ルートである。マリンタワー氷川丸も公開が終了して、それぞれリニューアルされる。以前は時々中を散歩したものだが。
 大桟橋に停泊している美しい大型客船を見るとやはりロマンチックな気分に誘われる。飛鳥Ⅱ(全長241m、乗客数720名)、にっぽん丸(全長167m、乗客数532名)、ぱしふぃっくびいなす(全長183m、乗客数204名)、ふじ丸(全長167m、乗客数130名)などのクルーズ客船が出入りする。


      浮寝鳥真水潮水こだはらぬ
      
  新春の雨にけぶれる桟橋に外国航路の白き船あり
  マンションを浮かべるごとく桟橋に出港まてり飛鳥Ⅱ号は
  おほかたは老夫婦らしひつそりと大桟橋の待合室に
  横浜の一夜をいかにすごしけむ今日十五時の出港を待つ
  一様に同じ向きむくゆりかもめ船を繋げる鎖にならび
  ありし日の姿とどめて早春のフランス山に風車が回る
  ひさかたの雨にけぶれる元町の店にこもれり銀器の光