天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

安土城発掘

大手道の一部

 安土に行く前に注文しておいた安土城に関する本が今頃届いたので、通勤電車の中で読んでいる。NHK出版から出た『信長の夢「安土城」発掘』である。これは平成十三年二月十七日、NHKスペシャルで放送された内容の詳細版。テレビではCGを駆使してすばらしい映像を見せたらしいが、見逃してしまった。
 この本を読んでいると、先日、雪の中ながら城址を巡って感じた城の配置の巧みさが、具体的に解説されていて、我が直感の正しさを確認できた。ただ疑問も残る。例えば、大手道は、本丸御殿に天皇を迎えるための道であり、見せるための道であった ということだが、大手道の上方から本丸に至る石段の道は、屈折して大変険しいのだ。急勾配であり石段も高く、なだらかでない。ここを輿に天皇を乗せてゆこうとしたのか? ちょっと信じられない。残念ながら、天皇行幸が実現する前に信長は死に、安土城が炎上消失したので、なんの記録もない。