天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

イヌフグリ

オオイヌフグリ

 朝日新聞社刊『季寄せ草木花』には次のように解説されている。
B淡紅色で花の小さい日本在来のイヌフグリは、明治に帰化したオオイヌフグリい押されて、今は少なくなった。俳句で、「いぬのふぐり」というのはオオイヌフグリの方で、まだ肌寒い二月ごろから空色の花が咲く。右上の写真もオオイヌフグリなのだ。実の形が犬のふぐりに似ているところに名前の由来がある。なんとも無粋な名付だ。この可憐な花のために憤慨する。


      いぬふぐり星のまたたく如くなり   高浜虚子


  冬を咲くイヌフグリあり息づきのはずみて登る安房の山坂
                        田谷 鋭


虚子の句は、誰でも感じること。俳句の初心者がえてして詠みがちな句ではある。