天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

山法師

二宮町吾妻山にて

 ヤマボウシはミズキ科の落葉高木。わが国では本州、四国、九州に、また朝鮮、中国など温帯に繁茂する。十月に赤く熟する果実は食用になる。漢名を四照花という。




      山法師群立つ乱の僧兵か     河野南畦
      山法師妻籠は雨に変りけり    松本陽平
      遥か見るとき遥かなる山法師   篠崎圭介


  銀漢の彼方より来したましひのほのかに白き山ぼうしの
                       馬場あき子
  山照花咲く一山の油のごときちからに搦めとられつつ往く
                       雨宮雅子