天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

多摩動物園にて

 ワシタカ科のうち大形種の総称。小形種をタカというが、区別は明確でない。大鷲、尾白鷲、犬鷲 など。


  筑波嶺にかか鳴く鷲の音のみをか鳴き渡りなむ
  逢ふとは無しに        万葉集・東歌
                  
  沖つ波千たびくだくる岩角におりゐる鷲の声も
  すさまじ             加藤千蔭
                      
  立山の外山が空の蒼深み一つの鷲の飛びて久しき
                   川田 順
  鷲ひとつ山間を飛びゆける見つ飛ぶことの孤独
  知りて間もなし          佐佐木幸綱
                      
  わが頭上過ぎたる影はオホーツクの流氷原を舞ふ
  尾白鷲              山名康郎