天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

竹、竹林

衣笠山公園にて

 竹はイネ科の木質多年生。孟宗竹、真竹、呉竹、黒竹などがある。細くてしなやかな竹は弱竹(なよたけ)という。竹林は、たかむらともいう。竹の生育過程を見て、俳句では、「竹の春」というと秋の季語、「竹の秋」は春の季語になっている。



  あたらしく冬きたりけり鞭のごと幹ひびき合ひ竹群はあり
                    宮 柊二
  竹林のしづけさを来て径はまた竹林に入る線路を越えて
                    葛原 繁
  竹に降る雨むらぎもの心冴えてながく勇気を思いいしなり
                    佐佐木幸綱
  人ひとり恋ふるかなしみならずとも夜ごとかそかにそよぐなよたけ
                    永井陽子