天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

蓮の実

鎌倉鶴ガ岡八幡宮にて

 蓮の花が散ると、中心の花托は蜂の巣状になる。ここから蓮の古名の「はちす」が由来した。その穴の中に種子(実)ができている。種子の寿命は驚くほど永く、1000年以上経ってから発芽した例もあるという。なお当然ながら地下茎が蓮根になる。子供の頃、蓮の実を取って、生のままで食べた。なかなか旨かった。


    蓮の実の飛びし音など母の家    佐伯尚子
    鑑真の寺の蓮の実飛びにけり    塩谷 孝


  枯れのこる浮葉の上に蓮の実の飛ぶ音寒し冬や来ぬらむ
                     落合直文