天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

檜(ヒノキ)

城山の江川ヒノキ

 わが国特産のヒノキ科の常緑高木。福島県以西から九州の山地に天然林がある。雌雄同株。四月に開花、10月頃に実を結ぶ。種子には翼がある。最良の建材となるため植林が盛んである。木曾の天然檜の美林は有名。古名は「檜(ひ)」。



  黒き檜の沈静にしてうつ現しけき、花をさまりて
  後にこそ観め           北原白秋
                      
  雪ふかき峡の檜原に入りきたり雪に裂かるる
  木の声を聴く           岡野弘彦
                      
  尾根に立つ檜のうれ梢を見上ぐれば蒼穹をゆく
  秋の帆柱             前登志夫