天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

デイゴ

大船フラワーセンターにて

 漢字では梯梧と書く。海紅豆(かいこうづ)ともいう。インド、マレー地方の原産というマメ科の落葉高木。ブラジル原産のアメリデイゴは、寒さに強く、花は大きくて丸みがある。海に近い場所で見かけることが多い。沖縄の首里城下で、街路樹のように並んでいるデイゴを見た記憶がある。


  梯梧の花咲きのぼりゐる炎天に聞きしは呻きはたや嗚咽か
                       太田青丘
  戦場に近くあり経し南国の緋の海紅豆いまだも昏し
                       安永蕗子
  吹き上げてデイゴの朱(明け)に咲くちからああ太陽の息の太さに
                       馬場あき子