天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

桜狩(1)

小田原西海子小路にて

 神奈川県でも桜が咲き始めた。強風のなごりがある晴天の日に小田原に出かけて、桜の咲き具合を見て来た。毎年でかけるのは、入生田長興山の名木・枝垂れ桜、小田原城の桜そして西海子(さいかち)小路の桜並木である。いずれも七分咲きといったところ。三四日の内には満開になりそう。なお、一夜城跡も桜の名所なので気に掛る。


     刻銘石さくらの下の「松藾圃」
     刻銘石青葉影なす「遡芣岩」
     昨夜荒れし風のなごりに桜咲く
     あま酒の幟はためく桜かな
     小田原城花の間に見る天守
     小田原城花咲く下のゴーカート
     ヒヨドリの重さに耐ふる桜かな
     目路かぎり西海子小路の桜かな
     あるかなき風にも震へ幤辛夷


  熊出でし長興山と聞きつけてみかん畑に足跡探す
  強風のなごりに揺れて花ひらく長興山の枝垂桜は
  真直ぐなる通りなりけり目路の果てまでも花咲く
  西海子小路


  もののふが屋敷並べし通りなり花咲きみてる
  西海子小路


  (注)現時点では、どこもほぼ満開のはずです。