天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

春の大雪

公共施設の庭の情景

 8日は私が住んでいる横浜市のはずれでも雪が積もった。天気予報では稀に見る大雪とのことで、翌日開催の歌会を中止した方が無難かと心配した。ところが一夜明けると晴天になり、積雪はどんどん解け始めた。歌会の終る午後5時過ぎには、道路の縁に雪が残っているだけになっていた。こんな程度の積雪は驚くほどのことではなく、何度も横浜で経験済みである。今回は天気予報と実感との差がありすぎた。


     まぶしみて春の雪掻き朝の道
     晴れたれば朝(あした)めでたき春の雪
     日の照りて目鼻失ふ雪達磨
     咲き初めし梅のたぢろぐ春の雪
     丹沢の峰にかがやく春の雪


  晴れたればスコップ持ちて庭に出で朝をまぶしむ春の雪掻き
  一階の人ら出できて中庭の春の雪掻くマンション住まひ
  スニーカーに荒縄巻きて恐る恐る小股に歩く雪解けの道
  滑り止めチェーンを巻けるバスに乗る身体ごとがた雪ぬかる道
  夜積みし大雪なれど朝晴れて光に溶くる春の雪かも
  片寄せし雪はそのまま放置せりマンション五階の回廊わたる


[追伸]昨夜から本日にかけてまた雪が積もった。明け方には突風が吹いた。
    ただ、雨になったので積雪は溶けてきている。