天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

滴る

NHKテレビの映像から

 広辞苑には、(1)水などがしずくとなって垂れ落ちる (2)美しさやみずみずしさがあふれるほどである と説明されている。


  外(と)に立てば衣(ころも)うるほふうべしこそ夜空は
  水の滴るが如(ごと)          長塚 節


  とろとろに摩(す)られし豆がつづけざまに石臼(いしうす)より
  白くしたたりにけり         佐藤佐太郎


  したたれる水道の栓を締めにたつ貧しき過去よ貧しきいまよ
                    上田三四二
  童貞のするどき指に房もげば葡萄のみどりしたたるばかり
                    春日井 建