天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

葡萄酒・ワイン(2)

NHK「キッチンが走る」の映像から

 ワインは歴史の古い酒である。グルジアのあるコーカサス山脈の南麓周辺ではBC8000年頃からワインが飲まれていたという。アルメニアでは6000年前のものとされる世界最古のワイン醸造所跡が発見されている。ローマ時代に製造技術が格段に進歩したという。
 わが国のワイン生産は明治時代に始まったが、国産ワインの需要が少なかったため、葡萄を栽培する農家も少なかった。げんざいでは、山梨県をはじめ栃木県ほかで栽培され、国産ワインも世界的な評価を受けるようになっている。


  ものぐささここまでくればあとがない湯呑み茶碗に
  ワイン注ぐなど            宮 英子


  牡蠣(オイスター)の<十月(OCTOBER)>なり取つときの
  シャブリーの白まづひとしづく     宮 英子


  生牡蠣を半截(はんせつ)レモンにのむワイン夜のしじまは
  みどりなりけり             篠 弘


  ワインなら二人、日本酒なら一人いずれがよきかそれは
  決めない               三枝昂之


  女が常にひそかに貯ふるものゆえ冥し蜜も葡萄酒も
                    真鍋美恵子
  中年は青年の日の後日談葡萄酒もて灰皿の火を消す
                     小川太郎