天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

地蔵(続)

建長寺の地蔵尊(webから)

 (2013年2月26日のブログの続き。)地蔵菩薩は釈迦の入滅後、5億7600万年後か56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、現世に仏が不在となってしまう為、その間、六道世界(地獄道・餓鬼道・畜生道修羅道・人道・天道)のすべてに現れて衆生を救う菩薩であるとされる。
 地蔵は、全ての命を育む力を蔵する大地からきており、地蔵菩薩は、苦悩する人々を、無限の大慈悲で包み込み救う仏と定義されている。


  六地蔵ならびしづけき道すぎて二上の嶺は蒼く昏れきぬ
                   岡野弘彦
  足元の硬貨を常に数ふらし石の地蔵は薄目あけたり
                   安田純生
  まどかなる地蔵菩薩のまといます衲衣のひだの長閑けきながれ
                   山森和子
  地蔵盆の筵に集ふ子らみれば村の遊びのいかに貧しき
                   岡部文夫