蕪村の画賛句(9/11)
又平に逢ふや御室の花ざかり 安永六年(62歳)あたりか、自画賛
詞書に、「みやこの花のちりかかるは、光信が胡粉の剥落したるさまなれ」とある。
句は明解で、御室の花ざかりにきて、浮かれて踊る浮世又平のような花見客に逢った、という意味。又平は大津絵の絵師で、近松門左衛門作「傾城反魂香」に登場する人気者の吃音絵師、浮世又平のこと。酒好きで踊れば吃らずに喋られるという。
蕪村自身が絵を描き、俳句を作ってつけた(つまり自画自賛)。なお光信とは、土佐将監光信のことで、室町後期の宮廷絵師で、土佐派の中興。
[参考]https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1390537358