天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

湘南平

    未熟なる技量のままにまかせたる電車のダイヤ一瞬の惨
    胎内の3.5センチを育みて食欲出づと嫁のメールは
    丹沢も箱根の山もかすみたる憲法記念日黄砂ふるらし


       朝寝して髭剃りのこす藤の花
       懸崖の木にしたたるや藤の花
       谷間にむらさき匂ふ桐の花
       大磯に木曽路思へり柿若葉
       鴫立庵絵筆はしれる若葉影
       若葉影鴫立庵を暗めたる