天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ゆきもちそう

円覚寺・松嶺院にて

 連休でもあり、雨にも関わらず北鎌倉の円覚寺は人で溢れていた。塔頭の松嶺院は、花の寺として売り出すようであり、様々な草花が名札付で置かれている。これが大いに役立つ。今回注目したのが写真に撮った右の「ゆきもちそう」。初めて聞く名前であり、幻想的な様子に惹かれる。
 調べてみた。サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、雪餅草と書く。葉に包まれた白い部分が雪のように白い餅に見えるところから命名されたらしい。 


  うぐひすの声奥ゆかし霧雨の北鎌倉にしたたるみどり
  尼御前の若き姿を垣間見し松嶺院の雪餅草に
  墓場にも遍路みちあり石段に雲南萩の咲きこぼれたる
  矢印が女優、漫画家、作家らの墓を教ふる墓地遍路みち
  石楠花の手入れする人おもむろになんじゃもんじゃの樹を
  教へたり