天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

空母(1)

ジョージワシントン(横須賀にて)

 航空母艦のことである。多くの戦闘機を積み、発進・着艦用の広い甲板を持つ軍艦。飛行甲板上に全く障害物のないフラッシュデッキ型と、司令塔、砲塔などの上部構造物を持つアイランド型がある。第一次大戦後期にイギリスで工夫された。商船や戦艦などを改造することから始まったが、1922年に日本海軍が世界で初めて空母として「鳳翔」を建造した。最新式のものが、原子力推進機関を持つ原子力空母である。核燃料は1回搭載すると十年以上補給しなくて済むという。従って航続距離が非常に長くなる。ただ、建造と維持の費用が通常の空母よりかかってしまうらしい。甲板上の短い滑走路から艦載機が飛び立つには、カタパルト(原義: 石弩、いしゆみ)という仕掛を用いる。動力には、圧搾空気、緩燃火薬などがあったが、現在は蒸気を使う。気筒内を蒸気圧で走るピストンに飛行機を鋼索で結ぶ。


  海底に夜ごとしづかに溶けゐつつあらむ。航空母艦も火夫も
                     塚本邦雄
  空母とはもしそれ仮に空の母うすぐもりつつさくらの上に
                     岡井 隆