天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ヨットハーバー

江ノ島にて

 文字通り、ヨットの係留、保管、その他のサービス施設をもつ専用港である。公営と市営がある。公営の例として、オリンピック用に作られた江ノ島ヨットハーバーがある。




      魚跳ねて浜に建ちたる海の家
      魚とぶやウィンドサーフィン立て直す
      ねぢばなの淡きむらさき霧の中
      引くほどに満ちて岩食む青葉潮


  風やみしヨットハーバー垣根には実の熟れそめし浜梨の花
  月曜のヨットハーバー静かなり水面に映る白き船体
  梅雨ふふむ南の風に呼応せり帆綱が打てる帆柱の音
  風はらみ南に向きて口を開くヨットハーバーの黄の吹流し
  近づけばカワハギ一尾あぎとへり釣人横の黄のポリバケツ
  帆柱の先端に啼く鳶が見ゆ霧たちこむるヨットハーバー
  釣るるとも釣れずともよし日に焼けし老人ふたり磯に語らふ