天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

つくつく法師

二宮町吾妻山にて

 体長は45mm内外。暗黄緑色で黒斑がある。



  つくつく法師の夕日となれりこの庭にうつし世ごとをもちて吾
  が立つ                 臼井大翼


  つくつくぼうし三面鏡の三面のおくがに啼きてちひさきひかり
                      葛原妙子
  日落つるまでつくつく法師つくづくと伊豆のもなかに来し秋を鳴け
                      馬場あき子
  暑気払ひ 否、あざやかに決めたるは一本背負ひつくづく法師
                       永井陽子
  『あい』という言葉で始まる五十音だから傷つくつくつくぼうし
                       俵 万智