天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

背高泡立草

横浜市東俣野の田園にて

  キク科アキノキリンソウ属の多年草。北米原産で、明治に渡来、全国に群落をつくって芒などと競合しながら広がった。わが国には、もっと背丈の低い(高さ:80cm程度)秋の麒麟草がある。なお、同時期に帰化したブタクサと間違いやすい。


  休耕の田に咲きさかる泡立草すでに見馴れて人怪しまず
                      長沢一作
  セイタカ草あふるるほどに咲くあたり暗き家族がむかし住みゐき
                      時田則雄
  からからに枯れ果ててなほ立ちてゐる泡立草の茎にある意志
                      大崎瀬都


  昂然と背高泡立草の花 そばの尾花はみな頭(づ)を垂れて
  洪水のひきたる後に立ち上がる岸辺の背高泡立草は