天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

早春賦―松田山―

松田山にて

 小田急線「新松田駅」で下車、徒歩で20分ほどのところにある松田山の中腹は、今、河津桜と菜の花が満開である。ヒヨドリや目白が桜の花の蜜にとりついている。桜の花の間から見える積雪の富士は、ことに見事である。


     菜の花と河津桜と咲きそろふ
     寒桜メジロヒヨドリ相容れず
     まなかひに雪の不二見る桜かな
     不二、さくら見つつ頬張るむすびかな
     金柑の種を吐きだす菜の花忌
     金柑の三つが五つにやめられず


横のハーブガーデンは、ラベンダー、セージ、ミントなど181種類以上のハーブ畑が山の斜面に広がり、1年を通してハーブの香りが楽しめると、案内には書いてあるが、この時期、ローズマリーが細々と咲いているくらいで、見るほどのものはない。