「ぶしゅかん」は、ミカン科シトロン類の常緑低木。インド東北部が原産。初夏に白色五弁の花を咲かせる。果実は芳香があり濃黄色に熟し、長楕円体で先が指のように分かれる。名称はその形を仏陀の手に見立てたもの。身が少ないので生食には向かず、一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、乾燥させて漢方薬にしたりして利用される。
右の写真は、円覚寺・龍隠庵の石段下で見かけたもの。目を離せないくらいに無気味である。
毘闍補羅迦(びじやふらか)佛手柑垂るる二月尽
佛手柑とふ香(かぐ)の菓(このみ)もありにけり
佛手柑の無気味が垂るる寒さかな