天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

土用波

腰越海岸にて

 土用はもともと立夏立秋立冬立春の前の各十八日間をいう。ただ一般的には、立秋前の十八日間を指している。そして土用波はこの頃に太平洋側の海岸に見られる高波である。サーファには嬉しい。


     土用波沖見えぬまで立ちにけり  松藤夏山
     土用波わが立つ崖は進むなり   目迫秩父
     土用浪の裏は日あたりつつ奔る  加藤楸邨


  寄せ寄せて高まり極まる土用波くづれむとするにわが潜り入る
                     窪田空穂