天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

橋(1)

テレビ「美の巨人たち」の画像から

 橋はその材料により石橋、丸木橋、板橋、鉄橋などがあり、掛ける場所により陸橋、桟橋、高架橋が、また形態からは吊橋、棚橋、浮橋などがある。


  梯立(はしたて)の倉橋川の石(いは)の橋はも男盛(をざかり)に
  わが渡りてし石の橋はも      柿本人麻呂歌集


  天の川棚橋わたせ織女(たなばた)のい渡らさむに棚橋わたせ
                  万葉集・作者未詳
  わかれ路は渡せるはしもなきものをいかでか常に恋わたるべき
                   拾遺集・源 順
  大井河はるかにみゆる橋の上に行く人すこし雨の夕ぐれ
                  風雅集・藤原為兼
  筑紫よりここめでくれど苞(つと)もなしたちのをがはのはし
  のみぞある               在原業平


  渡りかね雲も夕をなほたどる跡なき雪の峯のかけはし
                       正 徹