天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

プリムラ

大船フラワーセンターにて

 西洋桜草。一本の茎に多くの花をつける。花の色は多彩で、黄色、赤、すみれ、青紫、白など。花が早く咲くところからのラテン語プリムラ」がつけられたという。


  北国の春先がけて咲く花のプリムラやさしわが机の上
                    土屋文明
  冬の日向にプリムラの鉢並ぶ風ふく今日のとりとめもなし
                   結城哀草果
  硝子戸に雪ふきつくる店の中プリムラの花の一鉢を選る
                    樋口賢治
  夜々に鉢のプリムラを妻はつむ花の衰ふる事を嫌ひて
                    近藤芳美
  黄のプリムラ卓に輝き華やぎの心洩れやすきをふいに懼るる
                   尾崎左永子