鷹(2)
人類と鷹とは、古くから関係があった。縄文時代には食料にされていたようで、遺跡からタカ類の骨が発掘されている。また鷹の糞は、医薬品として用いられたことが『本草和名』(平安時代の医薬書)に記載されている。そして多くの国で、鷹狩に使用されてきた。鷹のシンボル・マークも多い。
雪山のいただき低く翔(かけ)る鷹の胸のひかりをいつく
しく見し 古泉千樫
鷹の渡り空の一方(かた)へ移り行き秋の山河を離(か)れん
としおり 前田 透
南を指すかなしき鷹の志 白き岬の上をめぐりて
前田 透
鷹の眼は蒼浪(あおなみ)を遠く見はるかし南へかける
南とは何 前田 透
聳え立つ一位の秀(ほ)つ枝(え)に白鷹といふを見にけり
現(うつつ)かこれは 白石 昴