天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

関東・東北豪雨

sankei.comから借用

 9月9日から11日にかけて、茨城県、栃木県、宮城県など関東・東北で大きな被害を出した豪雨を、気象庁は「平成27年9月関東・東北豪雨」と名付けた。連日テレビで被害状況が放映されていたので、つい短歌にしてしまった。ただ、情報が錯綜して誤報などもあったのだが、数値は放送時点のものである。


  鬼怒川の決壊により家流れ助けもとめて人は手を振る
  東日本大洪水をもたらしぬ線状降水帯の黒雲
  思川みづのあふれて家々の畳もち上ぐあかつきのころ
  水ひかぬ洪水あとの市街地は橋の途絶えて動くすべなし
  屋根の上に坐りて救助待つ人にヘリコプターから人吊り下がる
  電柱にしがみつきたる人のあり助けもとむる洪水の町
  浸水の家の二階のベランダに赤き布ふる助け待つ人
  ヘリコプター ホバリングして吊り上ぐる待ちゐし人と自衛隊
  鬼怒川の決壊あとに空晴れて行方不明は二十二人に
  母と娘と共に参加のボランティア洪水後の家をたづねて


 災害が起きるたびに、日本人の忍耐力と助け合い精神には感動する。日本人が世界に誇れる特質ではないだろうか。