天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

深川芭蕉庵跡(1)

芭蕉庵史跡展望庭園にて

 テレビで深川の旨いもの店を紹介している番組を見て、久しぶりに深川に行ってみたくなった。
 地下鉄東西線門前仲町駅からぶらぶら歩いて富岡八幡宮深川不動尊、清澄公園、芭蕉庵跡、芭蕉記念館などを巡った。相撲部屋が多い地区らしい。遅い昼食には、浅蜊の入った深川めしを食べたかったのだが、門前仲町駅付近では見つからず、結局は寿司屋に入った。歩き疲れた身には、「高清水」の冷酒が旨かった。日帰りするのは面倒なので、西葛西のホテルに一泊した。


     うちたたく太鼓に祈る七五三
     萩ちるや芭蕉庵跡翁の像
     秋風や川をながむる芭蕉
     古池の面影さがす金魚かな
     川風に萩の花ちる庵の跡
     庵跡は芭蕉に替る萩の花
     芭蕉庵三つありしと秋の風
     秋来ぬと芭蕉遺愛の石蛙
     庵跡を知らせる石の蛙かな


  東京行き電車を待てば停まらざり修学旅行専用列車
  隅田川(おほかは)と小名木川との合流点そのほとりなる
  芭蕉庵跡


  深川の三(みつ)またの辺にありしとふ富士をのぞめる
  芭蕉の庵


  芭蕉庵跡と書きたるいしぶみにより添ふ小さき石の蛙は
  萩ちつて金魚のむれのはなやげる芭蕉庵跡の池新しき
  展示せるおくのほそ道旅姿風にふかるる墨染の衣
  旅先と詠みし発句をちりばめて成りしビデオのおくの
  ほそ道


  採茶庵跡に座れる翁像いざ出で立たむおくのほそ道
  オリオン座流星群を今夜こそ見むと見上ぐる深川の空


 深川の芭蕉庵は一カ所ではなかったらしい。あとで調べてみたい。