天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

桜狩:大岡川プロムナード

大岡川遊歩道にて

 近所のバス停・鉄砲宿の桜並木は今が見ごろ。


     狼藉の目白をくるむ桜かな

  電線が視界さへぎり満開の桜並木を見にくくしたり


 天気予報を参考にして曇り空の日ながら出かけた。鉄砲宿からバスで戸塚駅に行き、そこから地下鉄で弘明寺駅に行く。大岡川横浜市を流れて横浜港に注ぐ二級河川であるが、川沿いの遊歩道は桜の名所である。昨年と違い、今年は天候不順のせいで沿道に屋台は出ていなかった。人通りもそれほど多くなく、ゆっくりと華麗な桜並木を堪能できた。


     白鷺の川に枝垂るる桜かな
     ユリカモメ鷺といさかふ桜かな
     白鷺の見つむる川面花いかだ

  花びらの流るる川面見つめては小魚を獲る白鷺の朝
  川沿ひの桜並木は人間も人工物もはづして写す
  職を退き時間あまれる残生は枝垂れ桜の川に釣りする