天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

蕪村の画賛句(6/11)

  岩くらの狂女恋せよほとときす   安永二年(58歳)、自画賛 

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  詞書に「数ならぬ身はきき侍らず」とある。時鳥の声が、「数ならぬ身」の耳には入らぬとも、狂女なら聞けるだろうといった。つまり時鳥が狂女に恋せよと呼びかけた。背景に、徒然草107段の話(ややこしいので、ここでの引用は避ける)がある。岩倉は京都洛北の地名で時鳥と付け合いになっている。
蕪村自身が絵を描き、俳句を作ってつけた(自画自賛)。
[参考]蕪村俳画/岩くらの狂女恋せよほととぎす - 俳句秘密結社/ASSASSIN - Yahoo!ブログ