天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

歌人を詠むー子規(1/3)

  傍らに竹鳴りながら碑文(いしぶみ)を読みてをり子規居士の墓にて

                     遠山光

  正岡子規まさめに見たる人々をわれは羨(うらや)むしみじみとして

                     五味保儀

  心しづまりわが来り立つ子規の墓「竹乃里歌」校了の二日後(ふつかのち)

                     五味保儀

  明治二十六年この古口(ふるぐち)に宿りたる子規をぞ思ふ若かりし子規

                     五味保儀

  うまきもの食ひて生き抜きし子規のごと鰻むさぼり食ふ夢の醒む

                     伊藤 保

  何のはづみにか思ふ悲しみを支ふるものに子規の文章あり  

                     吉田正俊

 

子規の墓