天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

本歌取りの鉄則

 今日は三十日。雪が降りそうな曇り空の名古屋郊外を歩くのもぞっとしないので、長久手にある天然温泉「ござらっせ」で湯に浸ることにした。子ども連れの年寄りが目立つのは、年末の大掃除の邪魔にならないように、との言い訳があるのかも。

 『新古今集新論』に、本歌取りの鉄則が紹介されている。千載集時代にできたいわゆる不文律があるという。そのまま引用する。
 取る時は本歌が四季歌なら恋歌に変えよ。恋歌は哀傷歌に、あるいは旅の歌に変えよ。旅の歌は四季歌に変える、等。また、二句以上取ってはいけない。せいぜい二句である。五七五七の五七をとるか、七五をとるか、それ以上はとるべきでない。


  日本の力士に優勝なかりけり座布団乱れ飛ぶ国技館