天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

狂った気温

 今日は、天気予報の気温が大幅に狂って暑かった。電車の中では、ゆまに書房刊の『塚本邦雄全集』第一巻(短歌)を読んでいる。第二巻(短歌)、第三巻(短歌)もインターネットで購入してある。分厚いので持ち歩くのが大変。これらについて考えたことは、後日に何度も触れたい。

日曜日の産経歌壇・小島ゆかり選を次に
咳止めの飴(あめ)切るまねの店員が俎板(まないた)たたく参道の春


また今日発行の「歌壇」三月号武田弘之の特選を次に

百歳を生くるインコのともしきろ動物園の坂につまづく
[評]上の句は老インコへの思い、下の句は作者の体験を歌う。一見別々のこと
   のようなこの二つが関連づけられるおもしろさ。作者は百歳もの長寿を
   保つインコを動物園で見て羨ましかった。その思いを抱きながら帰る
   坂の途中でつまずいてしまったのだ、インコよりもはるかに若い作者が
                           武田弘之


         裏庭の夕陽に匂ふ梅の花