天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

じゃがいもの花

二宮町吾妻山の麓にて

 ジャガタラ芋の略で、馬鈴薯ともいう。アンデス温帯地方原産のナス科の多年生作物。わが国には、十六世紀にオランダ船がジャカルタから伝えた。現在では、北海道が主産地。六月頃に白色または淡紫色の花をつける。


  馬鈴薯の花咲く頃となれりけり君もこの花
  を好きたまふらむ      石川啄木
                       
  馬鈴薯のうす紫の花に降る雨を思へり
  都の雨に          石川啄木
                       
  建物のあはひに満ちてじやがいもの花なれば
  花の生毛のにほひす     森岡貞香
                       


  じやがいものうすむらさきの花を見て酔ふかに
  飛べり紋白蝶は