天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

福寿草

横浜市の舞岡公園にて

 キンポウゲ科多年草。早春の花。おめでたい花として正月用に鉢植で観賞されることもある。


  福寿草(さちぐさ)を縁の光に置かしめてわが見つるとき心は和ぎぬ
                      斎藤茂吉
  福寿草のいま咲く鉢をあたらしき光に置けば厄のがるごと
                      吉田政俊
  福寿草黄の花のうえ宇宙とししんかんとして露をはらへり
                      香川 進


 今年になってあちこち探したが、確定申告のついでに歩いた横浜市の舞岡公園・小谷戸の里でやっと出会った。


    古民家の庭に今年の福寿草
    ふためきて藪に飛び込む笹子かな
    枯葦の穂に翡翠の身じろがず


  さへづりもDNAにて決まるらむウグイス亜科の冬の笹鳴き