天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

シャクナゲ

横須賀しょうぶ園にて

 漢字で石楠(花)と書く。シャクナゲ科の常緑低木。シャクナゲの類には500種以上がある。中国西部からインド北部の山岳地帯に多い。わが国には、アズマシャクナゲホンシャクナゲハクサンシャクナゲ、キバナシャクナゲなどあり、西洋石楠花と総称される園芸種となれば20品種を越えるという。


  石楠は寂しき花か谷あひの岩垣淵に影うつりつつ
                    島木赤彦
  石楠は木曾奥谷ににほへどもそのくれなゐを人見つらむか
                    斎藤茂吉
  石楠花のはなの下かげ眼とぢゐる女仏の顔ぞ身に沁む
                    岡野弘彦