2011-04-18 さくら花(3) 鎌倉若宮大路の桜を見に行った折に、源実朝はどんな桜の歌を詠んだのか気になったので、彼の『金槐和歌集』を調べてみた。五十五首ほどが載っている。新古今調である。五首あげておこう。 櫻花ちらばをしけむ玉ほこの道ゆきぶりに折てかざさむ みち遠み今日こえくれぬ山櫻花のやどりをわれにかさなむ 瀧のうへの三船の山の山櫻風に浮きてぞ花も散りける 風さわぐをちの外山に雲晴れて櫻にくもる春の夜の月 春ふかみ峯のあらしに散る花のさだめなき世に戀つまぞする