天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

冷酒

わが

 夏場の日本酒は冷して飲むことが多い。特に吟醸酒のように高級酒がよい。冷し方は、冷蔵庫に入れてもよいし、オンザロックでもよい。冷や酒、冷し酒とも。ただ、おおまかには次のような区別がされている。
  れいしゅ: 冷たいまま賞味するように醸造した酒
  ひやざけ: 爛をせずにそのまま飲む酒
  ひやしざけ: わざわざ冷して飲む酒


     冷酒や蟹はなけれど烏賊裂かん  角川源義
     冷し酒夕明界となりはじむ    石田波郷
     ひとり居の昼の冷酒の酔少し   下村 福
     冷酒のおりる段々咽にあり    川崎展宏
     喉へ行く冷酒舌を包みたる    川崎展宏


  冷や酒を口に含みて読み継げり詩はぐさぐさの死への歩み
                     佐佐木幸綱