天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

梅雨入り

横須賀菖蒲園にて

 湘南も梅雨に入ったのだが、まだ雨の頻度は少ない。気象庁は梅雨入りの時期を修正するとか言っていたようだが。花菖蒲も時期になったので、横須賀菖蒲園に行ってきた。まだ莟の状態の種類もあったが、綺麗に咲いている種類が多い。藤沢遊行寺でも、菖蒲園の公開が始まった。


     青嵐江ノ島沖の警備艇
     黒松の梢にコゲラぎいと啼き
     紫陽花の下に子雀親を呼ぶ
     枇杷の実の鬱を晴らせる朝日かな
     菖蒲園ソフトクリーム舐めながら
     日に向かふ昼顔はつかあからみて
     日曜の遅き目覚めにほととぎす
     渡殿の下から覗く菖蒲園


  湘南に密航、密輸、不審船ありやと沿岸警備艇ゆく
  警備艇の艫に下り来しヘリコプター湘南沖を見廻りてのち
  青潮の岩場にしなる釣竿のさびきの糸に鰯きらめく
  バス停の横の石垣貼紙にトリを探すとインコの写真
  アメリカ産チェリーと日本のさくらんぼ見比べて買ふアメリカ産を
  二、三日雨は降らざり駅前の鳩ら腹這ふ煉瓦の舗道