2014-07-25 筑波山(3) 古来、有名な歌枕だが、現代短歌にはさほど多く詠まれていないようだ。 みなの川もみぢ葉流る筑波ねの山もとどろに時雨ふるらし 契沖 つくば山しづくのつらら今日とけて枯生(かれふ)のすすき 春風ぞふく 賀茂真淵 ふりさけて見るものどけし筑波山は山しげ山霞みわたるを 荷田蒼生子 筑波嶺のたをりの路のくさ群に白く咲きたる一りんさうの花 長塚節 新治(にひはる)筑波の山にわく霧のしだいにふかく朝づき にけり 尾山篤次郎 筑波嶺は女男の神山並び立ち空をかぎりて乳房型の山 中村正爾