天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

光(10)

高千穂境(TV映像から)

 光が象徴するものあるいはイメージをまとめると、清浄、紱行、知性、認識、知恵、進化、楽天主義 など。詩歌鑑賞のポイントになる。


  北斗七星なかの一つの消えも入らんはかなき光いつ
  までも見つ            森川平八


  星覗くべくはずされし眼鏡なれどその球面を流れし
  ひかり              永田和宏


  おそらくは今も宇宙を走りゆく二つの光 水ヲ下サイ
                   岩井謙一
  雨の水光となりてひたくだる坂ありこころ響りつつ仰ぐ
                  山本かね子
  まだ一年もう一年と数えいる光の粒か時間というは
                  山田震太郎
  昨日(きぞ)の夜は沫雪(あはゆき)散らしゐし空の今朝の
  ひかりにさくら耀ふ        木下孝一