天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

雨燕

 アマツバメ科の鳥。高山や海岸の断崖の割れ目に集団で巣を作る。南米イグアスの滝に棲むアマツバメの飛翔の様は壮観である。

 

  朝まだき目醒めて想ふあまつばめ天の高処(たかど)に一生をすごす
                     春日井建
*夜明けに目覚めて、アマツバメは一生を天空にすごすのだ、とふと想った。
 作者は、生命の在り様に心惹かれたのだろう。


     河落ちて瀧いく筋に虹かかる

  濁流の大河の落つる轟音は悪魔の喉笛イグアスの瀧
  いはばしる瀧の底より立ち上がり天にのぼれる虹の七色
  イグアスの瀧の怒涛に飛び込めるアマツバメはや断崖に棲む

 

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雨燕  (webから)