天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

諷刺(7/10)

  近代百年山姥を殺めきれざりし青空が青き糸紡ぐ音

                       川野里子

*これは解釈困難! 上句はどんな説話を指しているのだろうか?

 

  顧みる折々はあれ我常にくちばし軽く舌薄くして

                       小暮政次

*過去を顧みて話をするときの作者の状況が下句に諷刺されている。

 

  中国詩人時に随はず命捨てし例も集め置かむか用は無からむ

                       小暮政次

  花を愛して花の終るを身の老いと共に嘆きて古き言葉あり

                       小暮政次

*結句はどのような言葉を指しているのだろう。

 

  春がすみ雅な言葉かき消さる飛び来る黄砂と酸性雨とに

                       樋口よね

  愛用の車黄砂に染まりゐぬまさかのSARSの菌まで来さう

                       樋口よね

SARS重症急性呼吸器症候群): 2002年11月、中国南部広東省で非定型性肺炎の患者が報告されたのに端を 発し、北半球のインド以東のアジアとカナダを中心に、32の地域や国々へ拡大した。

 

  オイ、キミら冗談じゃないぜ<戦争>が肯定されてタマルモンカよ

                       奥村晃作

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黄砂